産後の抜け毛への漢方の効果はどれほど?漢方薬の欠点とは…

産後の抜け毛改善において漢方は選択肢の一つ

漢方

新米ママの多くが経験すると言われている産後の抜け毛。
しばらくすれば治るとは言われていますが、少しでも改善できる方法があるなら知りたいですよね。

産後の抜け毛対策には色々な方法がありますが、漢方という選択肢があることを知っていますか?
自然由来の力を借りる漢方なら、体に負担をかけずに産後の抜け毛対策ができそうな気がしますよね。

今回は産後の抜け毛対策としての漢方の効果について迫っていきます。
メリットだけではなくデメリットもご紹介しますね。

そもそも漢方医学とは?

中年の女性とお医者さん

漢方医学とは、中国に古代から伝わる医学です。
日本に伝わってきたのは5世紀ごろと言われていますので、日本国内だけでも1500年近くの歴史があるんですね。

植物や動物、鉱物といった天然素材の力を使った医学が基本になっている漢方では、病気は「体のバランスが崩れている」という考え方をします。
つまり、病気を治すというよりも、崩れてしまった体の不調を整えるのが漢方の役目なんです。

薄毛や抜け毛に関して言えば、元はきちんと生えていた髪の毛がどうして抜けてしまうのか、 その原因にアプローチし、元のバランスのとれた体にすることで抜け毛も治まる。
こういった考え方が漢方の基本になっているんですよ。

産後の抜け毛の原因とは?

枕に落ちる抜け毛

では産後の抜け毛は何が原因なのでしょうか。

産後の抜け毛の大きな原因となっているのは、ホルモンバランスの乱れだと言われています。
妊娠中は多量に分泌されていた女性ホルモンは出産を終えると大きく減少してしまうのですが、この時に起きるホルモンバランスの乱れが抜け毛を引き起こすとされるんですね。

また産後の体調や生活の変化によるストレスや血行不良も、産後の抜け毛の原因になると言われているんですよ。

漢方医学の髪や抜け毛への考え方

考える女性

先ほど、漢方では崩れてしまった体の不調を整えることが考え方の基本だというお話をしましたよね。

漢方において髪の毛は腎の華と言われています。
腎…というと、腎臓のこと?と思う人も多いかもしれませんが、もっと広い意味での内臓を表しているんですね。
つまり、内臓の不調がそのまま髪の毛の不調にも表れるとされているんです。

また、髪の毛は「血液の余りで作られる」という考え方もあります。
西洋医学的にも、髪の毛に回ってくる栄養は身体の中で一番最後と言われていますから、共通する部分があります。

つまり漢方での治療は、こうした原因にアプローチするというスタンスなんです。

産後の抜け毛に処方される可能性がある漢方薬

患者さんとお医者さん

では、産後の抜け毛改善に処方される漢方薬にはどういったものがあるのでしょうか。
ひとつずつ見ていきましょう。

①十全大補湯

十全大補湯は、名前の通り人参や黄耆、白朮など10種類の素材から構成される漢方薬です。
主な効果は全身の疲労や貧血の改善。
産後の抜け毛の原因のひとつに頭皮の血行不良がありますが、疲労やストレスによって血管の働きが悪くなると血行不良につながりますよね。
十全大補湯にはこの血行不良を解消する働きがあります。

産後の女性で特に疲れを感じている場合は十全大補湯の処方を受けるといいかもしれません。

②四物湯

四物湯も名前の通り、当帰、芍薬、川芎、地黄という4種類の素材から構成される漢方薬です。
こちらは血の巡りを回復させる効果があると言われていて、疲労や肌荒れの回復、そして出産後の疲労改善にも良いとされています。

産後の不調改善に効果を発揮するということは、産後の抜け毛にも効果があるということですね。

③当帰芍薬散

当帰芍薬散は先ほどご紹介した四物湯に加えて、さらに2種類の素材を配合して生まれた漢方薬です。
四物湯の効果である「血の巡りを良くする」効果はそのままに、水分代謝も整えてくれるので冷え性や生理不順の改善にも効果があるとされているんですよ。

四物湯だけでは抜け毛対策が足りないと感じるなら、当帰芍薬散の処方を受けることを考えてもいいかもしれません。

産後の抜け毛に処方される可能性がある漢方薬の欠点

悩む看護師

産後の抜け毛改善に効果が期待できる漢方薬をご紹介してきました。
ただ、薬にはやっぱりデメリットも存在します。
それぞれの漢方薬の欠点を見ていきましょう。

①十全大補湯の欠点

十全大補湯には重い副作用はありませんが、稀に肝機能に負荷がかかる人がいるようです。
また、むくみや血圧の上昇といった副作用が出る場合もありますが、いずれも軽い症状とされています。
ただ、この辺りは個人差による部分もあるので、少しでもおかしいと思った女性はすぐに服用を中止して、かかりつけのお医者さんに相談してくださいね。

②四物湯の欠点

四物湯にも大きな副作用は報告されていませんが、胃の不快感やもたれ、食欲不振などが出ることがありますから、こうした症状が出てしまった人や不安な人は注意してください。

もうひとつデメリットとして考えられるのは、四物湯は血液の巡りを回復させる効果があるものの、効果が少し弱いとされています。
血行不良の度合いが少し重い人は、四物湯以外の漢方の服用を考えたほうがいいかもしれません。

③当帰芍薬散の欠点

当帰芍薬散は四物湯をベースに作られていますから、四物湯と同じような副作用が出る可能性があります。
そこにプラスして、追加成分の副作用で発疹やかゆみといった症状が出ることもあるとされていますが、いずれも軽いものですのであまり心配しなくても大丈夫ですよ。

また、人によっては太りやすくなるという症状が報告されていますが、これは身体の調子が正常になったことで、健康的な体になっている可能性のほうが高いようです。
どちらかというと喜ばしいことではないでしょうか。

漢方医学には科学的な根拠が少ない

スマホを見て悩む女性

産後の抜け毛対策と漢方薬との関係についてご紹介してきましたが、漢方薬の処方を受ける前に把握しておきたいことがあります。

それは、漢方医学には科学的な根拠が少ないこと。
中国で古くから伝わり効果もそれなりに認められている漢方ですが、西洋医学のように「こういうメカニズムで効果がある」という明確な根拠は未だ示されていません。
人知を超えた力があるとも捉えられますが、まだまだ未知の領域もあるということなんですね。

産後の抜け毛にはまず女性の薄毛専門のお医者さんをお勧めします

こうして考えると、少し漢方のことを知ったからと言って素人が気軽に漢方に頼るのはちょっと不安かもしれませんね。

やはり、髪の毛のことは髪の毛専門のクリニックで相談したほうが良さそう。
産後の抜け毛で悩んでいる女性は、まずは女性の薄毛を専門分野としているお医者さんの診断を受けてみることをオススメします。
そこで漢方薬を提案されるかもしれませんし、他の薄毛の治療方法を勧められるかもしれません。
いずれにしても、専門医の指導の元に治療を進めていけば安心ですよね。

産後の抜け毛対策に漢方は期待しすぎないように

産後の抜け毛と漢方薬について、いかがでしたでしょうか。

漢方薬にも様々なメリットがある分、効き目が本当にあるかどうかは未知数の部分もあります。
あまり期待しすぎないで使っていくことが大事かもしれませんね。

産後の抜け毛対策を考えるなら、まずは薄毛専門クリニックへ。
その上で、漢方をうまく使用していきましょう!