成長ホルモンと髪の育毛には深い関係があります
成長ホルモンは筋肉や骨を発達させるのに欠かせない物質ですが、髪の成長にも関わっていることをご存知でしょうか。
実は成長ホルモンが不足すると、抜け毛や薄毛のリスクも高まることがわかっています。
つまり成長ホルモンへの配慮は、育毛する上で大事なポイントになります。
今回は、そんな成長ホルモンと髪の毛の関係について詳しく解説していきます!
そもそも髪の育成の仕組みって何?
まずは髪の毛の成長メカニズムについて見てみましょう。
髪の毛根には「毛乳頭」という部分があり、ここから発毛の指令が発信されます。
その毛乳頭と接するように存在しているのが、「毛母細胞」という細胞です。
毛母細胞は毛乳頭から発毛の指令を受けると細胞分裂を開始します。
そして、分裂した毛母細胞は角質化して徐々に髪の毛を形成していくのです。
つまり、髪は毛母細胞が増殖して成長するということになります。
成長ホルモンが不足すると薄毛に繋がる
体の発育や新陳代謝には、成長ホルモンが大きく関わっています。
もちろん、髪の毛についても例外ではありません。
成長ホルモンは直接髪に働きかけるのではなく、「IGF-1(インシュリン様成長因子-1)」という物質を介して髪の生成に作用します。成長ホルモンがIGF-1を肝臓などから分泌させると、IGF-1は毛母細胞の働きを活性化。
髪の成長期を維持し、丈夫で抜けにくくしてくれるのです。
成長ホルモンに悪影響なことって?
髪の成長を助けてくれる成長ホルモンですが、その分泌が阻害されることもあります。
どんなことか見てみましょう。
①睡眠不足
睡眠と成長ホルモンは密接に関係しています。
成長ホルモンの分泌は、睡眠中に最も活発になるため、睡眠時間が不足していると成長ホルモンの分泌が行われにくくなり、髪の成長が滞ってしまいます。
睡眠不足が髪に悪いというのはこうした理由によるもので、最悪の場合は薄毛の原因につながってしまいます。
②ストレス
ストレスもまた、成長ホルモンの分泌を阻害する要因になります。
ストレスを長時間受け続けると、副腎皮質ホルモンの一種であるコルチゾールという物質が分泌されます。
コルチゾールは糖やたんぱく質の代謝に関わる大事なホルモンですが、成長ホルモンの分泌を阻害するという一面ももっています。
そのため髪も成長しにくくなってしまうというわけです。
③肥満
肥満になると、成長ホルモンが分泌されにくくなると言われています。
肥満になる原因はさまざまですが、やはり食生活が一番影響しているのは間違いありません。
ですから肥満を避け、成長ホルモンの分泌を促すためには食生活の改善が重要になってきます。
成長ホルモンの分泌を促す方法
それでは、どうすれば成長ホルモンの分泌を促すことができるのでしょうか。
その秘訣について見ていきましょう。
①質の良い睡眠
前述のように、成長ホルモンは睡眠中に一番分泌が盛んになります。
そのため、質の良い睡眠を確保することは成長ホルモンの分泌促進に欠かせません。
特に成長ホルモンが分泌される時間帯が、夜の10:00~翌2:00の間ごろです。
この時間帯は「睡眠のゴールデンタイム」などとも呼ばれていて、この間にぐっすり眠ることは育毛や健康に大きな効果があります。
②成長ホルモンの分泌を促す成分の摂取
成長ホルモンは現在低身長症の治療でしか直接投与することはできません。
しかし、あるものを摂取することで成長ホルモンの量を増やすことができます。
そのあるものとは、アルギニンというアミノ酸の一種。
アルギニンを摂取することで成長ホルモンの分泌が促されることは、実験からも証明されています。
アルギニンを多く含む食べ物としては、カツオやマグロ、エビといった魚介類などがあります。
③軽い運動
運動をすることも、成長ホルモンの分泌を促して髪を丈夫にすることにつながります。
適度な運動は体内の一酸化窒素を増加させるのですが、この一酸化窒素には成長ホルモンの分泌を促進する効果があるのです。
また運動をすることはストレスや肥満の解消にもつながりますから、成長ホルモンの分泌に大きな効果が期待できます。
運動といってもハードなものでなく、ウォーキングなどの比較的軽いものから始めてきいましょう。
髪の育成には成長ホルモンの分泌が欠かせません
いかがでしたか?
このように髪を元気に抜けにくくさせるには成長ホルモンの分泌が欠かせないため、その分泌を促進させることは薄毛の対策にもつながります。
しかし、成長ホルモンは上に挙げたようなさまざまな理由に加えて、加齢などによっても減少していきます。
少しでも成長ホルモンの分泌を促すために、生活習慣や食事に気をつけるようにして、日ごろからストレスや肥満対策を怠らないようにしましょう!