水虫は頭皮にも起きる!?
足に起きることで知られている厄介な症状、水虫。
実は頭皮にも起きることがあるって知っていますか?
足と同じく、頭皮に起きる水虫も皮膚に大きなダメージを与えます。
そして頭皮の場合は、そこに生えている髪の毛にも影響が…
症状によっては抜け毛が起こりやすくなる可能性もかなりあるんです。
今回は頭皮に起きる水虫「しらくも」の原因や抜け毛への影響などを詳しくご紹介していきます。
頭皮に水虫が感染する疾患を「しらくも」といいます
水虫は白癬菌という菌が皮膚に繁殖して起きる現象なのですが、「水虫」という呼び方は基本的に足の場合に使われます。
同じ白癬菌でも頭皮に繁殖した時には「しらくも」と呼ぶんです。
頭皮のしらくもは足の水虫の症状と違って、痒みが出ることはあまりないと言われています。
その代り大量のフケが出たり、白いかさぶたのようなものができたりといった、物理的な症状が多く出るんです。
もちろん抜け毛が増えるというケースも多く報告されています。
頭皮に水虫が感染する原因
頭皮に水虫ができて抜け毛が起きるなんて、あまりピンと来ない人もいるかもしれません。
実は白癬菌にはいくつか種類があり、頭皮にしらくもとして感染しやすい菌もいるんです。
一体どこから感染する可能性があるのでしょうか?
①動物からの感染
頭皮にしらくもの菌が感染するルートとして比較的多いのが、動物からの感染です。
ペットとして一緒に生活している動物はもちろんのこと、野良犬やネコなど外の動物からしらくもが感染する可能性もあるんです。
ですからご自宅のペットに皮膚病の症状がある場合は少し注意が必要です。
また、外でも不用意に動物に触らないほうがいいかもしれません。
②他人からの感染
しらくもの原因である白癬菌は、人間同士でも感染します。
つまりしらくもの菌を持つ人と接触したり、タオルや帽子を貸し借りすると白癬菌に感染する可能性があるというわけです。
人との接触を断つのは難しいこともあるかもしれませんが、頭皮に触れるものを誰かと共用するのは、抜け毛予防のためにもできるだけ避けるほうがいいと言えます。
しらくもを放っておくと抜け毛が増える!?
しらくもは頭皮に異常を起こしてしまう症状なので、やはり毛穴にどうしても負担がかかることになります。
軽度の場合はそれほど影響がないこともあるのですが、放っておくと抜け毛が増えていく可能性はとても高いと考えられるんです。
場合によっては円形脱毛症のように、局地的にハゲができてしまうほどの抜け毛が起きることもあります。
皮膚に異常が起きて抜け毛が増えてきた時は、放置せずに早めに対処するようにしましょう。
「しらくも」かどうか気になる際は医療機関を受診しましょう
しらくもが起きた時は対処が必要とは言え、ご自身の頭皮に起きた抜け毛などの症状がしらくもなのか、それとも別の原因から起きている異常なのか、自分で判断するのは難しいです。
きちんとした判断をするためにはやはり医療機関で診察を受けるのが一番です。
それに、仮にしらくもだったとしても、水虫菌を個人で退治するのはかなり難しいもの。
どちらにしても医療機関で治療を受けることになりますから、頭皮に抜け毛などの異常が起きた時は早めに受診するようにしましょう。
しらくもによる抜け毛をはじめ頭皮に異常がある時の検査や治療は、皮膚科で受けることができます。
頭皮に水虫が感染しないために心がけたいこと
しらくもによる抜け毛が発症してしまったら病院で治療を受けるのがベストですが、そもそも頭皮に水虫が感染しなければ抜け毛は起こりません。
頭皮への水虫菌の感染を防ぐために心掛けて頂きたいことをご紹介します。
①頭皮を清潔にする
白癬菌は24時間以内に洗い流せば、水虫やしらくもなどの症状は起きないと言われています。
つまり頭皮に水虫菌がついてしまったとしても、その日にきちんと落とすことができれば、しらくもによる抜け毛が発症する可能性を限りなく低くすることができるんです。
ですから頭皮を清潔に保つことはしらくも予防として最も効果的。
毎日のシャンプーをしっかり行うことと、頭皮の蒸れを防ぐことで水虫菌の繁殖を防ぎましょう。
これらは水虫菌の予防だけでなく抜け毛予防の基本としても大切なことなんです。
②タオルや帽子などの貸し借りを控える
先ほどもご紹介しましたが、水虫菌はタオルや帽子を介して伝染することがあります。
明らかにしらくもによる抜け毛を発症している人との貸し借りはもちろんのこと、そうでない人も白癬菌が潜伏している可能性は充分ありますから、頭皮に触れるアイテムの貸し借りはできるだけ控えたほうがいいと言えます。
またご自身が誰かにうつすことのないよう、頭皮に使うものはこまめに洗うなど、清潔に保つことも大切です。
③ペットが白癬菌を持っていないか調べる
水虫やしらくもの原因である白癬菌は、ペットからも感染するおそれがあります。
ですからペットが白癬菌を持っているかどうか調べておくことも、しらくもや水虫予防にはかなり有効と言えるんです。
ペットを飼っている人は1年に何度か獣医さんで検診を受けるかと思います。
その時に白癬菌の有無についても確認してもらうと安心です。
抜け毛対策のためにも、水虫は早めの治療を
頭皮に起きる水虫・しらくもについて、いかがだったでしょうか。
しらくもが起きると抜け毛の症状が起きる可能性が高く、放っておくといつのまにか薄毛の原因になっていることも。
ぜひ頭皮に異常を感じたら早めに皮膚科で診断をし、治療を始めるようにしましょう。
水虫やしらくもについて正しい知識を持って、抜け毛に負けない健康な髪の毛を守っていってください。