【妊婦さんは特に危険】プロペシアで女性の薄毛が治療できない理由

【妊婦さんは特に危険】プロペシアで女性の薄毛が治療できない理由

プロペシア(フィナステリド)は女性にとって危険…!?

危険

プロペシアは薄毛治療薬として有名な医薬品ですが、女性による使用は推奨されていません。

それどころかプロペシアの主成分であるフィナステリドは、女性の身体に悪影響を及ぼす危険性があります。

女性にとってプロペシアが危険な理由と、適切な治療薬について、本記事でしっかりと把握しておきましょう。

男性型脱毛症に対するフィナステリド内服の発毛効果に関して,高い水準の根拠があるので,内服療法を行うよう強く勧める.他方,女性型脱毛症には内服療法を行うべきではない.

出典:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版

治療薬としてのプロペシアが推奨されないワケ

男性にとっては1、2を争うほど有用な薄毛治療薬であるプロペシアですが、なぜ女性には勧められていないのでしょうか。

その理由は以下の2点にあります。

  • 女性の薄毛への効能が認められていない
  • 妊婦・胎児に悪影響を及ぼす

実際の研究内容やプロペシアの添付文書を参照しながら、この2点について解説していきます。

理由①女性の薄毛には効果がない

薬

プロペシアには、薄毛の原因を作り出す酵素(5α-リダクターゼ)の働きを抑制する効果がありますが、女性の薄毛に対してはこの効果は意味がないことが研究でわかっています。

5α-リダクターゼは、男性ホルモンであるテストステロンを、薄毛を助長させるホルモン(DHT)に変化させる働きをもつ。

男性の薄毛(AGA)とは違い、女性の薄毛は加齢やストレスなど生活環境の乱れによって、女性ホルモンが低下することで引き起こされるとされているため、プロペシアによってDHTの生成を抑えるだけでは治療できないとされています。

女性型脱毛症に関しては,フィナステリド(1 mg/日)を用いた,137 名の女性被験者を対象とした観察期間 1 年のランダム化比較試験において 1 cm2あたりの硬毛数はフィナステリド投与群で-8.7,プラセボ群で-6.6といずれも減少し,フィナステリド投与群とプラセボ群の間で有意差はなかった33).

出典:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版

理由②妊婦さんは特に危険!

花と妊婦

前述のとおり、基本的に女性にはプロペシアの服用が推奨されていないだけですが、特に妊娠中の女性や妊娠の可能性がある女性の場合は、服用が強く禁止されています。

これは、お腹の中の子が男の子だった場合、プロペシアの効果によりDHTを減少させてしまうと、生殖器官がうまく発達しない危険性があるためです。

妊婦に投与するとDHTの低下により男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼす恐れがあり,妊婦または妊娠している可能性のある女性,授乳中の女性への投与は禁忌である.

出典:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版

プロペシアの成分が母乳に含まれてしまうかどうかは現状解明されていませんが、念のため授乳中の女性も服用することは禁止されています。

(2)授乳中の婦人には投与しないこと。〔本剤がヒト乳汁中へ移行するかは不明である。〕

出典:プロペシア添付文書

プロペシアの有効成分は肌に触れるだけでも体内に吸収されるため、家庭内で男性が使用している場合であっても、取り扱いには十分注意する必要があります。

錠剤はコーティングされているので通常は成分に触れることはありませんが、知らぬ間に破損したりしている可能性もあるため、女性はプロペシアには近づかないようにしましょう。

プロペシア以外に女性が服用してはいけない薄毛治療薬

プロペシア以外にも、下記のような医薬品は女性は使用ができないので注意しましょう。

  • フィンペシア
  • エフペシア
  • ザガーロ

フィンペシアとエフぺシアはプロペシアと同様、DHT生成を抑制する「フィナステリド」が主成分になっており、ザガーロはフィナステリドと似た効果をもつ「デュタステリド」を主成分としているため、女性の服用は推奨されていません。

フィナステリドやデュタステリド以外にも、女性の薄毛対策としては好ましくない育毛剤や発毛剤があるため、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

関連記事:使用厳禁!女性にとって危険な育毛剤とは?【副作用の脅威】

女性の薄毛治療に推奨される薬はこれ

プロペシアが使えないとなると、女性はどんな薬で薄毛を治療すればいいのでしょうか。

ここでは一般的に使われている、女性でも使用できる薄毛治療薬をご紹介します。

①パントガール

パントガール

パントガールは、抜け毛を押さえてヘアサイクルの正常化を促す飲み薬として効果が認められている内服薬。

男性用のものが多かった薄毛治療薬の中で、女性にも安全性が認められている薬として病院でも広く利用されています。

パントガールには毛髪の成長を刺激するために、アミノ酸やタンパク質をはじめ、ビタミンB群なども配合されており、3ヶ月服用した患者さんの約7割が、抜け毛の減少を実感しているというデータもあります。

関連記事:【成分解析】パントガールは女性の薄毛に効果あり?副作用の可能性は…

②パントスチン

パントスチン

パントスチンは、作用が穏やかで副作用が出にくい外用タイプの薄毛治療薬です。

アルファトラジオールが主成分で、抜け毛を抑制する効果があります。

パントガールなどと併用して使用されることが多いです。

ルグゼバイブ

ルグゼバイブ

2015年に新たに登場した女性の薄毛用の治療薬。

ルグゼバイブは、①のパントガールの成分を全て含みながら、「馬プラセンタ」と「コロストラム」という、血行促進や抜け毛予防効果をもつとして注目されている成分を配合しています。

パントガールよりは少し値段が上がりますが、より効果が期待できるとして昨今人気を集めています。

③リアップリジェンヌ

リアップリジェンヌ

リアップリジェンヌは大正製薬から発売されている育毛剤で、薬局など手に入れることができます。

主成分は国内で唯一発毛効果があるとされているミノキシジル

血管を拡張させ、毛根に刺激を与えることで育毛を促します。

ミノキシジルは効果の強い成分ですが、リアップリジェンヌにおいては女性用に配合量が調整されているため、激しい副作用の心配はありません。

どんな治療薬でも絶対安全ではない

病院で検査

プロペシアとは違い、女性でも使用可能な成分のみ配合された薄毛治療薬をご紹介しましたが、どれも薬である以上、完全に安全であることはありえません。

むやみに副作用の心配をする必要はありませんが、人によって肌質や身体条件は様々なので、アレルギー反応や思わぬ作用が出てしまう可能性は0ではありません。

万が一何かしらの異常を感じた場合はすぐに使用を中止し、お医者さんに相談するようにしましょう。

女性の薄毛治療はまずクリニックへ

薄毛を治す上でどの薬を選べばいいかわからない方は、まず薄毛治療を専門としたクリニックに相談しに行くことをおすすめします。

ネット上で薬を購入することも可能ですが、薄毛治療の場合は、症状にあっていない薬を使用するとかえって悪化させることにもなりかねません。(この記事を読んでいただいている方は特に納得してもらえると思います。)

まずは自分の薄毛の症状を正しく把握するという意味でも、専門の医師のアドバイスを受けることが大切です。

当サイトで紹介している「東京ビューティークリニック」では、初回のカウンセリングを無料で行なっているため、ぜひ気軽に相談してみてください。

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女性はプロペシア以外で薄毛治療を行いましょう

プロペシアは女性が使用しても得られる効果がないため、薄毛治療薬として推奨されていません。

さらに妊娠していた場合には胎児へのリスクがあるため、絶対に使用しないようにしましょう。

薄毛に悩んでいる女性は、本記事で紹介したプロペシア以外の治療薬を使用して改善を試みましょう。

治療薬に関しては、必ず専門の医師と相談して選ぶことをおすすめします。

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