妊娠中や産後の授乳中にパントガールはNG?
妊娠中や産後はホルモンバランスが乱れやすいため、抜け毛の多さが気になる女性も多いと思います…
が、薄毛治療薬「パントガール」を使用するのはちょっと待ってください!
パントガールにはそれほど強い成分は配合されていないため、妊娠中や授乳中でも問題なく使用できると書かれている記事をよく見かけますが、自己判断は厳禁です。
ご自身の健康、そして赤ちゃんの健康の為にも注意点を一緒に確認していきましょう。
どんな薬でも「100%安全」はありえない
パントガールの安全性を確認する為に、まずは主要成分を見てみます。
- ビタミンB1
- D-パントテン酸カルシウム
- ケラチン → タンパク質
- 薬用酵母 → ビタミンやタンパク質
- L-シスチン → アミノ酸の一種
- パラアミノ安息香酸 → ビタミンBの一種
ざっとみてみましたが、食事から取れる栄養素や身体に本来備わっている成分ばかりなので、副作用が起こりにくいのは事実のようです。
しかし、薬である以上絶対大丈夫なんてことはありません。
製品の注意事項にも、
妊娠中・妊娠の可能性のある方・授乳中の方は、本品を摂取する前に必ず医師にご相談ください。
と書いてあることから、パントガールを服用したいと思ったら、必ず医療機関を受診するようにしましょう。
現在報告されているパントガールの副作用
報告例は少数とされてはいるものの、実際にパントガールを使用して、以下のような副作用を感じた方がいます。
胸のむかつき、ガス溜まり、腹痛、下痢、めまい、頭痛、嘔吐、動悸、紅斑、イントレランス・リアクション(ある物質に対する抵抗力が弱くなること)、発汗、頻脈、心拍の加速、発疹、かゆみ、蕁麻疹、胃腸の胸やけ
妊娠中や授乳中であれば自分一人の身体ではないため、上記のような副作用の可能性がほんの少しでもあるなら、パントガールを自己判断で使用すべきでないことは言わずもがなですよね。
パントガールを使用するなら妊娠後期から
もし妊娠中にパントガールを使用するにしても、比較的安定している妊娠後期からの服用が推奨されているので、妊娠初期〜中期の方は控えるようにしましょう。
It is recommended that Pantogar is used only in the second half of pregnancy.
(訳:妊娠中にパントガールを使用する場合は、後期のみ摂取することが推奨されます。)出典:knoji
また、授乳中は赤ちゃんがお腹の中にいる訳ではないから大丈夫だろうと思っているそこのあなた。
パントガールで摂取した成分が母乳を通って赤ちゃんに伝わる可能性もありますので、やはりまずは医師に相談をしましょう。
パントガール以外で妊娠中や産後の抜け毛を治すには?
「パントガールという薬は知っているけど、妊娠中に使うのは不安」
「パントガールを使いたいけど、子育てに追われて薄毛の病院に行ってる暇がない」
といった女性は、ぜひ下記のような家でできる薄毛の対策方法を実践してみてください。
- タンパク質、ミネラル、ビタミンなどの栄養バランスが取れた食生活
- 散歩やストレッチなどの軽い運動
- 頭皮に優しいアミノ酸系のシャンプーを使用する
- ストレス発散を心がける
- 睡眠は可能な限り多く取る
これらを全てこなすことは難しいかもしれませんが、日々の生活の中で少し意識するだけでも抜け毛の症状は抑えられるはずです。
妊娠中や産後の抜け毛はほとんどの場合、自然に治ります
冒頭でもお話しましたが、妊娠中や産後の授乳中の抜け毛は、ホルモンバランスの乱れによるものがほとんどです。
つまり出産を終え、産後に身体が落ち着いて元のホルモンバランスの状態に戻れば、抜け毛の症状もおのずとなくなっていきます。
産後の抜け毛は多くの場合、産後2〜4ヶ月の間に起こり、産後6〜12ヶ月の間に治る。
以上のことから、「忙しすぎて抜け毛の対策なんて何もできない」という方でも、そこまで気にしすぎることはありません。
かえってストレスによって薄毛を助長させてしまう可能性もあるので、あくまで気楽でいましょう。
ネットの記事だけで判断するのはダメ
当記事で伝えたいことはただ一つだけ。
妊娠中や授乳中はパントガールを自己判断で使用するのは絶対にやめましょう。
ということです。
「妊娠中でも授乳中でも安心して使えるよ」と書いてあるネットの記事を信じて通販でパントガールを買って使用するなんて言語道断です。
必ず専門の医療機関に受診し、医師の判断をあおいでください。
あなたと赤ちゃんのために。