睡眠不足により太りやすくなると聞いたことがあると思います。
今回は睡眠と体の関係についてお話ししていきます。
睡眠不足だと太りやすくなるって本当?
肥満度は7~8時間眠る人が最も低く、それより睡眠時間が短くても長くても肥満度が高くなります。どのくらい違うかというと、5時間睡眠の人は肥満率が50%アップし、4時間以下の睡眠ではなんと73%も上昇してしまいます。
そのため、睡眠不足=太りやすくなるということです。
なぜ睡眠不足で太りやすくなるの?
睡眠不足になると疲労感などから、日中の運動量が低下する人が多いです。
そうすると、自然と消費カロリーが減少します。
また、睡眠時間が不規則になることによって食事を摂るタイミングもまちまちになります。
回数が食べられないから、1回でがっつり食べておこう、なんてことも起こりやすくなりますし、ストレスで食べすぎてしまうといったこともあるでしょう。
1食抜くことによって次の食事の吸収率も上がってしまうんです。
これらも、もともとの原因をたどれば睡眠不足と言えそうです。
さらに、「レプチン」と「グレリン」というホルモンのバランスが崩れてしまうことも原因の1つです。
レプチンは脂肪細胞が分泌する、食欲を抑えてくれるホルモンです。 一方、グレリンは胃で作られるホルモンで、食欲を増進する働きがあります。
睡眠時間が短いと、満腹ホルモンのレプチンが減り、空腹ホルモンのグレリンが増えてしまいます。
つまり、睡眠時間が短い人は、食欲が増して太りやすい身体になってしまっている、ということです。
さらにグレリンが多いと、高脂肪食や高カロリー食を好むようになります。睡眠不足のときに、ケーキやこってりしたラーメンが欲しくなるのはこのためです。
睡眠不足は生活習慣病のリスクが増えてしまう?
慢性的な睡眠不足になると、糖尿病や心筋梗塞のリスクも上がるということがわかっています。
糖尿病は食生活の乱れによる肥満も要因と言われています。また、注意力や集中力が低下することで仕事でのミスが増えたりすると、ネガティブ思考になり、うつ病につながる可能性もあります。たかが睡眠不足と思われがちですが、睡眠はさまざまな体の原因につながりうるのです。
すぐにできる睡眠不足解消ポイント
①夕食は就寝予定時刻の4〜6時間前には済ます
胃腸には、いわゆる腹時計と呼ばれる体内時計があります。おなかが膨れると眠くなりますが、ぐっすり眠るためにはある程度、胃腸の動きが落ち着くことが必要です。
②小腹が空いたら軽いものを少しだけ
眠る前に空腹を感じたら、5分間、本当に食べたいのかどうかを考えます。気を紛らすためにストレッチングなど軽い運動や読書、友人との電話も試してみてく ださい。お茶や水を飲んだり、キュウリやセロリをかじってもおなかが満たされなければ、うどんなどの炭水化物を少しだけ食べてください。
③朝食は快適睡眠への第一歩
良い睡眠をとる準備は、朝から始まります。朝食をとると腹時計が動き出し、体内時計がリセットされます。乳製品やバナナに含まれるトリプトファンは、目を覚ましてくれるセロトニンの原料になります。さらにセロトニンは、夜になると睡眠ホルモン・メラトニンに変わるのです。
④眠気覚ましのおやつにはチョコレートを
カフェインはコーヒーやお茶のほか、チョコレートにも含まれています。午後の眠気対策として、おやつにチョコレートを食べると眠気が少なくなります。おしゃべりにも覚醒効果がありますから、友だちと一緒に食べると効果が増します。ただし、高カロリー食でもありますから、食べ過ぎには気をつけましょう。
まとめ
実は肥満と関係が深い睡眠の量と質。ダイエットだけでなく、メタボリック症候群の予防のためにも良い睡眠はとても大切です。ちょっとした工夫でぐっすり眠れるようになりますから、できることから少しずつ試してみてください。